2016年12月18日

タミヤの接着剤の違いと使い方について

みなさんこんにちは。本間です。このたび店長になりました、よろしくお願いします。

このブログでは、お客様からよく聞かれること、疑問点を中心に書いています。

2回目は「接着剤の違い」についてです。

プラモデルには接着剤が必要なんですが、どれを買えばいいのかわからないとよく聞かれます。

今いろんな種類が出ていますので、まずはそれぞれの違いについてご説明しますね。

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まずはこちら。基本のタミヤセメントです。

白いふたのビンと六角形のオレンジのふたのビン。中身は同じで、容量が違います。

パーツに塗ってから、別のパーツに接着します。

ちょっとトロみがついていて、乾燥までの時間が比較的長めでガッチリ接着できるので、位置決めを慎重にしたいとき、しっかり接着したいときなどに使いやすいです。

パーツにつけすぎてしまうと(トロみがあるためつけすぎてしまいやすい)、接着したときにはみ出して汚くなってしまうので、付けすぎないように注意するのが綺麗に仕上げるコツです。

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次はタミヤセメント(流し込みタイプ)です。

通常のタミヤセメントに比べてサラサラしているので、パーツ同士のすき間にスーッと流れて接着することができます。

先にパーツ同士を合わせてから、次に接着剤をつけます。ここが一番の違いです。

はみ出しても、すぐ乾くので、表面が荒れにくいことも利点。

写真左が通常の流し込みタイプ、右が速乾タイプです。

左のものは、ちょっと急げばパーツに塗ってから別のパーツにつけるくらいの時間はあるので、どれか一つだけ買うのなら、まずこれを買うのがオススメです。

速乾タイプは塗って5秒もあれば乾いてしまうので、パーツに塗ってから別のパーツと接着する、というやり方はできません。

利点としてははみ出しても塗料を溶かす間もなく乾くので、塗装済のパーツを接着する時には使いやすいです。

あとはやっぱり急いで作りたいときに便利ですね。

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次にタミヤリモネンセメントです。

左が通常のもの、右が流し込みタイプです。

この二つの違い・使い方は、上で説明したのと同じと思ってもらって構いません。

オレンジの皮の成分がプラスチックを溶かす性質があることがわかり、これを利用して作られたのがリモネンセメントです。

利点はなんといってもシンナーの影響がないこと。

安全なのでお子さんが作るときや、寒い日に換気しながらやりたくない!なんて時にいいと思います。

ただ難点もいくつかあります。

まず接着までに時間がかかること。通常の2倍から3倍くらいの時間がかかります。

(ただその分ガッチリつきます。きちんと使えば最終的な接着力は一番強いのです)

塗って一呼吸置いてから接着に移るのが大事です。

またプラスチックだけに反応し、(他の接着剤と違って)塗料を侵さないことも特徴。

すでに塗装済のものをくっつけたいときは、塗料を削り落とさないといけません。

逆にそれを計算に入れて塗装を進めれば、塗料を侵さない性質を利用して組み立てが楽になることもあるでしょう。

あとABS樹脂(次に説明しますね)は全く付きません。これも注意です。

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最後にABS樹脂用接着剤です。

通常のプラスチックと違う、「ABS樹脂」というもの同士をくっつけるための接着剤です。

タミヤのプラモデルでは、1/350の艦船模型のマストのパーツや、パンサーD型の別売りキャタピラパーツなどに使われています。

通常のプラスチックよりしなやかで丈夫なので、折れづらいという利点があります。

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↑パーツのランナーにこんな感じで刻印が入っています。

ちなみにプラスチックとABSをくっつけるときは、通常の接着剤でも大丈夫です。

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接着剤の違いの説明は以上です。

さて次に「通常の接着剤と流し込みのものでどう使い分けるか」を、もうちょっと具体的に説明しますね。

<通常のセメントを使いたい場面>

①両手を使って位置決めをしたい場面

流し込み接着剤はどうしても、片手にパーツ、片手に接着剤(のフタ)を持って接着するという格好になります。

しっかりダボ(パーツの位置決めの為の小さなでっぱりとへこみ)がついていて位置決めが必要なければいいのですが、そうじゃないパーツもいっぱいあります。

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・車のハンドル

接着剤のついたパーツを両手に持って、位置合わせをしながらくっつけます。

 

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・人形の腕

ダボがついてなく、片手で保持できないので接着剤をつけてから両手で位置を合わせながら接着する。

②流し込み接着剤の筆が届かないところ

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例えばこのA11のナンバープレート。

奥に接着部分があるので慎重に筆を届かせないと他の部分に付いて塗装したところが汚くなる危険があるので、あらかじめ接着剤を付けてから接着した方が良さそうです。

③1点のダボだけで取り付けするパーツ

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このJ32のパーツなど、1点でしか接着部分がなく保持していないと倒れたり傾いたりしそうなパーツも、しっかり利き手で位置調整しながら接着したいです。

④流し込み接着剤が流れ込みそうで怖いところ

流し込み接着剤はすき間に流れ込んでいきます。

この性質が便利な反面、流れ込んでほしくないところに流れ込んでしまうことがあります。

小さいパーツを持って接着しようとすると指(とかピンセット)とパーツのすき間にも流れ込んでパーツを溶かしてしまう場合があります。

通常の接着剤ならばそういった事故を最低限で防げます。

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人形の接着。流し込み接着剤が床のモールドに流れてしまいそうで怖いです。

ここも通常の接着剤が良いでしょう。

<流し込みタイプの接着剤を使いたい場面>

①接着するところが広範囲

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飛行機の胴体部分の接着。流し込み接着剤のビンにも例として載っていますね。

通常の接着剤では相当急がないと、塗り終わるまでに塗り始めたところが乾いてしまうような、広範囲な接着が必要なところは、すき間に流し込みながら進められる流し込み接着剤がオススメです。

他には船の船体の接着や、戦車の車体や、砲身の接着なども同様に流し込み接着剤の方がいいでしょう。

②手を離しても動かない(片手でもしっかり保持できる)

こういった部分ならば、接着剤のはみ出しをあまり気にしないで済む流し込み接着剤の方が気軽に接着できます。

③接着剤がはみ出したら目立ちそうなところ

はみ出しが目立ちそうなところは、流し込み接着剤でやったほうが綺麗に作れることが多いです。

また、接着ダボが長かったりすると、付けた接着剤が奥からあふれてはみ出したりします。

流し込み接着剤ははみ出すほどには流れ込まないので、常に適量で接着できます。

④一回で接着しきれなかった・・・

通常の接着剤で一回で接着しきれず、グラグラしたりしているパーツ。

通常の接着剤だと、接着面にだけあとから塗ることができないので一回もぎ取ってまたくっつけるか、他の部分ごと無理やり多めに接着剤を染み込ませるしかありません。

どっちも汚く仕上がってしまう可能性が高いので、流し込んでスッと補強できる流し込み接着剤があると便利です。

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さて今回のブログは以上です。

実際に作っていく中で「どっちのほうが使いやすいかな」と意識しながら使い分けていくと、自然と使いやすい接着剤に手が伸びるようになっていきますよ~。

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それではまたよろしくお願いします。(=^エ^=)