2016年2月3日

【写真で解説】リアルより可愛いロールケーキ!【スイーツデコレーション】

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目次

1.美味しそうなケーキの食べれない材料公開
2.こんがりクッキーを演出!
3.ベビーピンクのサクふわマカロン
4.つやつやストロベリーのコツ
5.ブルーベリーの決め手は星型!
6.ふわふわスポンジに見せる秘密
7.見た目が勝負のトッピング!

 

こんにちは!
タミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店のアトリエゾーンからお送りします、
石井七歩と申します!

今までは
初めてのプラモデルということでゼロ戦の製作に挑戦したり、
【序章編】初心者だけどプラモデルづくりに挑戦するよ!ーその1

RCカー (ラジオコントロールカー=ラジコン) を操縦してガンガンぶつけて壊しそうになったりしていたのですが、
【動画で解説】RCカーをぎゅいんぎゅいん操縦するよー!

今回は可愛らしく、
スイーツデコレーションのロールケーキ製作に挑戦してみます!

例のごとく、
私自身いままでスイーツデコレーションを作ったことはないのですが、
TAMIYAさんには「タミヤデコレーションシリーズ」という最強のスイーツデコレーション製作製品があるらしい……、
そしてタミヤプラモデルファクトリートレッサ横浜店には、
スイーツデコレーション製作やプラモデル製作において匠の技をもつ、
小森さんという女性スタッフがいらっしゃるらしい……、
ということで、安心して身を任せようと思います。

小森さんに手取り足取り教わったスイーツデコレーション作り、
その基本と極意を記事にまとめましたので、
これから挑戦してみようという方は是非ご参考にされてくださいね!

それでは、スタート!

 

1.美味しそうなケーキの食べれない材料公開

 

さて、
こちらがスイーツデコレーションの材料と道具たちです!

何やら歯ブラシですとか、マニュキアのようなものがありますね。
どのように使ってゆくのでしょうか!

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こちらは
タミヤスイーツデコレーションシリーズの素材たちです!

TAMIYAさんといえばプラモデル、ということで、
男性らしいイメージを持っていたのですが、
なんとこんなに可愛いスイーツ作りの素材シリーズがあったんですね!
見ているだけでわくわくしてくる、カラフルで可愛いデザインです!

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さあ!
使いかたの詳細は本編で説明するとして、
さっそく製作に取り掛かりましょう!

 

2.こんがりクッキーを演出!

まずは、
トッピングから製作してゆきましょう!

用意するのはこちら!

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タミヤ軽量粘土 生地作りの達人 (ホワイト・110g)

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かたち作りの達人 (クッキー型)

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タミヤ着色剤 カラー粘土の達人 (クッキー)

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焼き色の達人(うす茶・茶・こげ茶)

 

まずは、
軽量粘土にクッキー色の着色剤をちょっとずつ混ぜて手のひらでコネコネし、
クッキーの生地となるカタマリをつくります。

ポイントは着色剤を少量ずつ混ぜること、
そして薄い色にとどめておくことです!

なぜなら、
こんがりとしたクッキーを演出するために大切なのは
「色の濃淡」だから!

薄い色の部分と濃い色の部分をつくることで、
こんがりとしたクッキーに見えるのです。

それではクッキーの型を取るために、
剥離剤を型に塗り、粘土を剥がしやすくしましょう。

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かたち作りの達人 (マカロン・タルト型)
こちらもタミヤさんから発売されています。

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こんな感じ!

クッキー生地を詰め、ゆっくりと剥がしたら、
さっそく「焼き色の達人」で着色していきますよ!

一番左のパレット、
「うす茶」をチップにとったら、
全体にあえてムラになるよう薄く塗り、
その後「茶」をエッジの部分にだけ、叩きつけるように着色します!

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できた!
こんがりしたクッキーになりました!
あえて均一にしないことが「本物っぽさ」の秘訣です!

このままだとあっさり系のクッキーに見えるのですが、
つや出しニスを塗ることで、バター分多めのクッキーに見えます。
こちらはお好みでどうぞ!

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ほら!
バターたっぷりのこんがりクッキーに見えますね!
市販のクッキーではなく、家庭の手作りクッキーのような風合いで美味しそう。
そのままあっさりクッキーにしたい場合も、つや消しニスを塗ってくださいね!

綺麗な星型、綺麗なハート型よりも、
多少いびつなほうが美味しそうに見えますね。

さて、つづいてはマカロンの製作に取り掛かりましょう!

 

3.ベビーピンクのサクふわマカロン

マカロンって、食べたことありますか?

クッキーは幼少期にも食べていたけれど、
私がマカロンを初めて食べたのは18歳だったので、既にオトナでした。
下北沢のギャラリーで初めて自分の絵画作品の展覧会を行った時に、
知人が手土産として持ってきてくれたのです。

マカロン自体は江戸時代に日本へ伝わっていたそうなのですが、
当時はマカロンブームということもあり、
「マカロンは流行に敏感な女の子のお菓子」というイメージでした。

流行に飛びつきたくないという思春期らしい理由で、
それまでは頑なに口にするのを避けつづけていたのですが、
ひとくち食べてみると、その繊細な味に驚いたのをおぼえています。
なんだ、美味しいじゃないか……。

あまり日常的に口にするお菓子ではないですけれど、
だからこそ特別感のあるお菓子。

人間は日常的なものよりも、特別感のあるものが好きですからね。
特別可愛くつくってゆきましょう!

まずは下準備として、
剥離剤をマカロン型に塗り、粘土を剥がしやすくします。

 

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かたち作りの達人 (マカロン・タルト型)
こちらもタミヤさんから発売されています。
今回はトッピングとしてのマカロンなので小さめの型を使用します。

それでは先ほどと同じこの軽量粘土を使って、
マカロンのサクふわ生地をつくっていきますよ!

マカロンの生地は、
卵白と砂糖をあわ立てて焼いたもの。
表面はつるつるしていますが、噛むとカシャっと割れるのが特徴です。

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今回はベリーっぽいマカロンにしようと思うので、
「タミヤ着色剤 カラー粘土の達人 (いちご)」
こちらを様子を見ながら軽量粘土に混ぜ、手のひらでこねていきます。

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こんな感じで、
手のひらを豪快に使ってこねていきますよ!
ホコリなどが混入しないように注意。

ちょうど良い分量をとって丸めたら、
剥離剤を塗ったマカロン型に押し込んでいきます。

このときのポイントは、
なるべくひび割れのない面を下にして型に押し込むこと!

 

マカロンには、
「ピエ」と呼ばれる足がついているのが特徴なので、
ピエをつくるためにちょっとはみださせておきます…。

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綺麗に型からはずれました!
剥離剤がないと軽量粘土がくっついてしまい取れない恐れがあるので、
剥離剤を塗っておいて正解です……。

それではさっそくピエを再現していきます!

はみ出した部分に、
つまようじを使って放射状に線をつけていきます。
このとき、外側に向かって生地を伸ばしてゆくようなイメージで!

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こんな感じ。

線をつけて一周したら、
今度は爪楊枝を立ててぐぐっと押し戻してゆきます。

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仕上げに、
ピエの部分につんつんとつまようじを刺して整えてゆきましょう。

真ん中のまあるい部分とピエの部分にメリハリがつくように、
ぐるんと一周、線をつけて境界をハッキリさせると、
より一層マカロンらしさが増しますよ!

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どうでしょうか!

サクサクっぽさ、ふわふわっぽさ、表現できたかな!
こちらは少し乾燥させて扱いやすくしてから、
あとで中にクリームを挟んでマカロンの形に完成させます。

乾燥させているあいだ、
つぎのデコレーション作りにとりかかりましょう!

4.つやつやストロベリーのコツ

さて。
いままでのクッキー作り、マカロン生地作りでは
軽量粘土を使用してきましたが、
フルーツ作りではまた異なった粘土を使用します。

こちら、
タミヤ樹脂粘土!!

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きめ細かくて伸びが良く、
自然乾燥で硬化し、固まるとプラスチックようになめらかな質感になります。

フルーツのみずみずしさを表現してゆきましょう!

まずはお好みのサイズで樹脂粘土をコネコネします。
イチゴ型に成型したら、つまようじの先っちょに刺して加工しやすくしましょう。

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つまようじでイチゴの種子のつぶつぶ感を演出してゆきます。

このときポイントは、
つまようじを立てて、垂直に押し当ててゆくこと!

ただプツプツと穴を開けるよりも、
断然イチゴっぽさが増しますよ!

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全体的に跡をつけたら……、

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できた!

さっそくイチゴカラーで着色してゆきましょう!
こういうのって色づくりが難しかったりするのですが、
タミヤさんからこんな製品が発売されているので失敗せずにイチゴ色を再現できます。

 

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タミヤ デコレーションカラーD-7 いちごシロップ

こちらの塗料を面相筆に少量つけて、
ぺたぺた塗っていきましょう!

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すっごいあざやか!
本物のイチゴよりみずみずしくて美味しそうだ……。

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完成だよ!
イチゴもしばらく乾燥させます。

クッキー、マカロン、イチゴ……。
だんだんデコレーションが揃ってきたぞ!

タミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店では、
スイーツデコレーションづくりのイベントなども開催されており、
【イベント】ブッシュ・ド・ノエルをつくろう!
【イベント】ムースケーキをつくろう、レポートです
小森さんは講師として、
お子様から大人まで幅広い年齢層の方々にスイーツデコレーションづくりを教えてらっしゃるのですが、
お子様に教えていると、思いもよらない発見があるとおっしゃっていました。

 

たとえば
私もやったようにストロベリーをつくるのでも、
大人からすると、粘土を丸めて、イチゴ型にして、着色するんだろうな……と、
ある程度の作業工程が想像できてしまいますが、
子供は「どうしたらこの粘土の塊がストロベリーになるのか」ということが、
うまく想像できない様子なのだそうです。

それをきいて私が思ったのは、

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想像できないからこそ子供は、
我々オトナには思いつかないような突飛なクリエイティビティを持っているのだろう、ということ。

想像できてしまうということは、
その「想像通り」の工程しか踏めないということと同義であり、
想像できないからこそ、
全く新しいやり方や、見たこともない結果にたどり着くことができるのだろうなと、

子供は大人のようにリアルにストロベリーをつくることはできないかもしれないけれど、
大人の私はリアルに難なくつくれてしまったことが少し寂しかった……。

って、おかしいかな。

 

 

5.ブルーベリーの決め手は星型!

トッピングにベリー感をプラスするため、ブルーベリーも製作してゆきましょう!
今回も樹脂粘土をつかってゆきますよ。
何せ「フルーツ作りの達人」ってパッケージに書いてありますからね!

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樹脂粘土を少量手にとったら、
「タミヤ着色剤 カラー粘土の達人 (ブルーベリー)」を適量練りこみます。

ブルーベリーの色って
ブルーにもバイオレットにもブラックにも見える複雑な色なので、
作ろうと思えば作れるんだろうけど、作るより早い!

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コネコネしたら丸めます。
今回は3つにしてみました!

ブルーベリーの特徴でもある、割れたおしり部分をつまようじで作ります。
まずはまあるく穴を開けたら、いびつな形に穴を変形させます。

このときのポイント、
星型に穴を開けるとそれっぽく見える!

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できました!

今、調べてみて驚いたのですが、
もともと北米でアメリカ先住民に親しまれていたブルーベリー、
本格的な栽培が始まったのは1920年頃。
日本に入ってきたのは1951年、民間で栽培が始まったのは1976年と、
かなり新しいフルーツなんですね…。
まだ40年目じゃないですか!
子供の頃から食べていたので、ずっと昔からあるフルーツだと思っていました。
何でも調べてみるものですね。

さて、
先ほどのマカロンも乾いてきた頃なので、
完成させましょう!

今回はピスタチオ色のクリームを塗っていきます。
アイシングの達人(グリーンシュガーコート)を使って、
マカロンのピエの内側に円を描き、
接着剤も兼ねるのでぬりつぶしてゆきます。

ちょっとはみ出すくらいが可愛い!

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出来ました。
かわいい!!!

このフォルムも、色も、
マカロンは特別な日のためのお菓子ですね。

6.ふわふわスポンジに見せる秘密

さて。
いよいよ土台となるロールケーキの製作にはいりますよ!

使用するのはこちら、
クッキーやマカロンと同じ、軽量粘土です。

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クッキーカラーをほんの少量混ぜて、
ほんのすこーし卵のような黄色味のかかったスポンジ生地色をつくります。

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生地を麺棒で伸ばしたら長方形にカットします。

スポンジ生地はクッキーの時と同じく、
ちょっとした焼きムラを表現するため、
焼き色の達人で側面をチップで叩いてかるく茶色に染めましょう。

まっしろなクリーム部分も軽量粘土で表現します。
こちらも長方形状にするのですが、
スポンジ生地の内側にくるため、あらかじめ短めにしておきます。

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さあ!
いよいよ巻き始めますよ!

 

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焼き色がとっても良い感じ!

このままでも美味しそうですが、
さらにリアル感を表現するため!
くるくる模様の側面にテクスチャーをつけていきます。

歯ブラシをつかって、
ぽんぽんぽんぽん……..と、側面を叩いていきます。

歯ブラシはこのために用意してあったんですね、小森さん!

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できた!
フワフワ感が可愛いです。

見る人に食感を想像させるためには、
テクスチャーづくり、重要ですね!

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さて。
このスポンジの表面に、
ホイップクリームをぬってゆきますよ!

クリームのリアルな質感を表現する、ホイップの達人という製品を使います。
今回はミルク色のポイップクリームにしてみますが、
チョコとかカスタードとか、いちごとかのクリームもあって美味しそう……。

食べれないんですけどね。

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まずはざっくりたっぷり塗りつけていきます。

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クリームをたっぷりつけたら、
本物のケーキづくりで使用する「パレットナイフ」を使って、
クリームを全体に伸ばしてゆきます。

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ちょっとツノが立っていたり、
ランダムで個性的なほうがより本物らしくて可愛いです。

これでロールケーキと、ホイップクリームと、完成!
いよいよトッピング段階に突入です!

7.見た目が勝負のトッピング!

さて。
さっそくトッピングにとりかかりましょう!

その前に今回は、
市販のお皿にロールケーキを固定します!
固定してもしなくても、お好みでどうぞ!
固定する際は先ほどのホイップの達人を使います。

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ホイップの達人の先に付属のしぼり口をつけて、
ホイップも絞ってみたりしながらトッピングをすすめます。

まずはマカロン!

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星型クッキー!

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イチゴと、ブルーベリー!
これは細かいのでピンセットを使いながら。

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華やかにするため、
ホイップを絞る。

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思いつきでアイシングクッキーもやってみます。
先ほどの「アイシングの達人」で、
グリーンシュガー色を塗っていきます。
フチにクッキー部分を残して、内側をぬりぬり。

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チョコレートソースも絞ってみましたよ!

トッピングの達人、ソースの種類が豊富なのですが、ぜんぶ美味しそうだね…。
クリヤーソースを使うと、
ゼリーでコーティングしたような質感を再現できるそうです。
もっと色々試してみたい……。
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星型クッキーもアイシングしてみます。
今度はイエローシュガーで!

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仕上げにつや出しニスを、
ブルーベリーとリーフ型チョコレート(小森さんからのプレゼント!)に塗ります。

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本物より可愛いロールケーキ、完成!

 

さあ!
デコレーションも終わり、
ついに完成の時がやってまいりました!!

見てください、

ニセモノだからこそ、
本物よりもダンゼン可愛いロールケーキ!!!

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おおおおお!!!

美味しそう!そしてかわいい!
質感がとてもリアルで、美味しそうな雰囲気を演出しています。

それとやはりですね、
「タミヤデコレーションシリーズ」の色や素材感が最初から完成しているので、
かなり簡単につくれる!
そんなに大変じゃなく、時間もかからないので、
今度はスイーツデコレーションアクセサリーをつくってみようと思います。

あ、でも、
おうちで作るとなると、机を汚してしまったり、
足りないデコレーションソースがあるとき困るなあ…。

というあなたは!

タミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店には、
アトリエゾーンがあるので、
ショップゾーンで買って、即つくれますよ!
スイーツデコレーションの達人である小森さんもいらっしゃるので、
わからない部分は質問できるのも良いですね。

それと、
時折スイーツデコレーション製作講座もあるので、
各種講座の新着情報もお見逃しなく!!

寒くてインドアな冬の休日は、
ぜひ、スイーツデコレーション製作に取り組んでみてはいかがでしょうか!

私もやります!
小森さん、ありがとうございました!

ライター : 石井七歩

1991年 東京生まれ。
現代美術家。
オフィシャルウェブサイトはこちら→ nahoishii.com