【ジオラマ】伊-400型潜水艦をつくろう(2)【海の波しぶきの作り方】

目次
1.海の凹凸を彫る
2.アルミホイルで海面を表現しよう!
3.ポリエステルパテで泡立ちを
4.黒く青く海を塗りたい
5.次回予告
プラモデル初心者がプロモデラーに教わりながら、
本格的なプラモデル製作に挑戦する企画。
今回もタミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店からお送りいたします!
いつもご指導してくださるのは、
プロモデラーの長谷川マスターこと、長谷川伸二さん!
長谷川伸二マスターは、
タミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店内にあるアトリエゾーンにて、
さまざまな講座を開催されています。→各種講座
プラモデル製作に行き詰っているそこのアナタは、
タミヤプラモデルファクトリートレッサ横浜店のアトリエゾーンで、
どんどん長谷川マスターに相談しましょう!
さて、今回は伊四百型潜水艦のための、
海のジオラマを作っていきますよー!
1.海の凹凸を彫る
こちら、
TAMIYA 1/700 大型艦用ディスプレイ台座。
最終的にはこの台座に海のジオラマを展開してゆきますので、
まずはこの台座に合わせてスチロールを切り出しましょう!
こんな感じ!
船体をぐっと沈めたいので、2枚重ねにして厚みを出しますよ。
船体の形に、だいたいのアタリをつけます。
こんな感じ。
このアタリに沿ってカッターでくり抜いていきましょう!
ぴったりハマりました!
完全にぴったりはまらなくても後々で修正していきますので大丈夫ですよ!錆止めのオキサイドレッドが海面にチラ見えするくらいの水位が丁度いいですね!
こちら、伊-400の箱絵です。
進行方向から後方に向けて流れる波のカタチを意識しながら、
何となくでも良いのでスチロールの表面に凹凸をつけていきましょう!
ザクザクとカッターで切り出していきましょう。
ちょっと怖いので怪我をしないように注意。
私はこの作業、ホントに苦手です!
長谷川マスターに手伝っていただいてやっと凹凸が出てきました。
2枚合わせて木工用ボンドで固定します。
この段階ではまだ完成が想像つかないですねー!
まだまだ全然想像がつかないです!
このザクザクしたスチロールが、一体どのようにして海に変化していくのでしょうか…!
2.アルミホイルで海面を表現しよう!
こちら水溶きボンドです!
筆をつかってスチロールの表面に塗ってゆきます。
できました!
それではこちらの
ぐしゃぐしゃにして広げて…を何度か繰り返したアルミホイルで、スチロールの表面を覆ってゆきましょう!
こまめに水溶きボンドを塗り足しながらアルミホイルを貼り付けてゆきましょう!
この地味な作業が意外と楽しいです。
伊-400の周りに生じる水流も、
細長く伸ばしたアルミホイルで表現しますよー!
この段階ではまだ「なんとなく」のカタチで大丈夫です。
うーむ、
まだどうなるかわからない、海には見えないですよね…。
船体にフィットするようにアルミホイルを整えます!
いいですね!!
まだまだ海っぽさは皆無なので、サクッと次の工程に進みましょう!
3.ポリエステルパテで泡立ちを
こちら、タミヤ・ポリエステルパテです!
私の記事シリーズでは初登場のアイテムですので、軽くご紹介させていただきますね。
ポリエステルパテとは?
そもそもパテ (putty)とは、
下地のくぼみ、割れ、穴などの欠陥を埋めて、平べったくするために用いられる肉盛り用の塗料です。
さまざまな素材のパテがありますが、ポリエステルでつくられたパテがポリエステルパテ。プラモデル玄人の方々は「ポリパテ」なんて略し方をするらしいですね。
最初はやわらかい粘土のような質感で、時間をかけて硬化してゆきます。硬化後は削って整形することができるので、扱いに慣れてくると、たとえばキットについてきた兵士のポーズを自分好みに変えるなんてこともできるようです。スゴイ!
下準備として、
パテが船体にくっついてしまわぬよう、マスキングで保護しておきます。
パテは硬化剤を混ぜることで硬くなっていきます!
ムラなく混ぜることがとても大切です!
割り箸にざっくりと取ったら、
波の泡立ちを想像しながらアルミホイルの上に載せていきます。
間違っても筆は使っちゃダメですよ!硬化しちゃって使えなくなってしまいます。
こんな感じ?
正直、あまり船を見たことがないのでわからない。
どうでしょうか…?
水流の方向へ筋も入れてみました。
ポリエステルパテはこんな感じで良いでしょう!
しかし不安です。こんなのがちゃんと海に見えるのでしょうか…。
4.黒く青く海を塗りたい
それではさっそく、
好きな色に塗っていきましょう!!
海に決まった色はありませんから、
ご自分のお好きな色で塗装してくださいね!
缶スプレーの塗装のコツについては
下の記事で紹介しているので参考にしてみてください!!
私はまず、オーソドックスなブルーから…。
綺麗な青です!
この時点で海に見える…!安心です。
ただ、このままだと明るすぎるというか、昼の綺麗な南国の海のような、朗らかすぎる海に見えてしまうので、もっともっと黒くしたい!
おそらく演習風景が描かれている箱絵は海岸に近く、そこまで深くなさそうな鮮やかな海なのですが、私としては、作戦行動中の伊-400をつくりたいので、
もっと黒々とした重く深い海で、緊張感を出したいと思います。
レーシンググリーンを吹き付けてみました。
海色の複雑さが増すと良いのですが…!!
さらに濃く暗い色味である、レーシングブルーを吹き付けました!
海にグッと暗さが増しますね。
こちらはダークマイカブルー!
深い海のように見えてきました!
最後に吹き付けたのはフラットクリヤー!
吹くだけでつや消しにできる塗料です。
あまりつやつやしすぎていると偽物っぽくなってしまうので、適度につやを抑えて落ち着かせます。
波の泡立ちの部分は、白をエアブラシで吹いてゆきます!
あくまでも船体近くのキワの部分だけ、慎重に慎重に!
どうでしょうか!!
こういう箱ティッシュの容器を作りたいと思ってしまいました…。
うん、かっこいいです。
仕上げに「ドライブラシ」で海面の凹凸に光をいれてゆきましょう!
さあ、いかがでしょうか!
こんなに簡単に海のジオラマを表現できるとは…!!
暗く重い太平洋をぐんぐんと前進する伊-400潜水艦が表現できたのではないかと思います!!
途中までは全く完成が予想できなかったのですが、
青を塗ってからは海にしか見えなくなり、思った以上の仕上がりになって安心しました…!
スチロールとアルミホイルを使う以外にも海を表現する方法はたくさんありますが、
今回ご紹介した方法だとかなりお手軽にリアルな海を表現できるので、初心者にもオススメです。
皆様もぜひ挑戦されてくださいね!
6.次回予告
さて!
次回は伊-400型潜水艦の完成編です!
晴嵐の塗装、伊-400のエッチングパーツの取り付け、ウェザリング…。
ぐんと「良さ」が増す仕上げ作業のご紹介をしますので、楽しみにしていてくださいね!
タミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店には、
気兼ねなくエアブラシを使える塗装室や、
使い勝手のいいアトリエゾーンが完備されています。
専門的な工具セットのレンタルもありますし、ワークデスクで誰にも邪魔されず、
ショップゾーンで好みのキットを選んですぐに制作に取りかかれます。
さらに長谷川伸二マスターが、
さまざまな講座を開催されていますので…→各種講座
今回の記事を読み、
艦船模型やジオラマにご興味をお持ちの方は、ぜひタミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店に足をはこんでみてはいかがでしょうか?
それではまた次回まで、乞うご期待です!
ライター : 石井七歩
1991年 東京生まれ。現代美術家。
オフィシャルウェブサイト→ nahoishii.com
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石井七歩
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