2017年4月9日

仕上がりに差をつけろ!サーフェイサーSurfacerの極意

前回は

みなさんこんにちは!店長の本間です。前回は「くっつける」接着剤のことをお話しましたが、今回はその逆の、切ったり削ったりするためのナイフ類についてご紹介します。プラモデルでのナイフの使い道は色々あります。パーティングラインを削ったり、ゲート跡の処理、デカールを切ったり、プラバンを切断したり・・・↑パーティングライン(工場で作る時にできる合わせ目の跡。)削ってきれいにします。左半分が処理したところです。実際、頑張れば1本1種類のナイフで全てのことをすることはできるでしょう。しかしやっぱり向き不向き...

という事でデザインカッターの使い方に関して書いたんですが、今回はタイトルの通り

サーフェイサー

について書いていきます。

こんな投稿もあります。

みなさんこんにちわ~今回は上手なサーフェイサー(サフ)の吹き方をご紹介します。https://tamiya-plamodelfactory.com/?p=5690サフの種類、使い分けに関しては上の記事をごらんください。 サフがうまく吹けない。ザラザラになってしまったり、厚塗りになってしまうということを聞きます。サーフェイサーは普通の缶スプレーとはちょっと違った吹き方のコツがあります。 なぜ、サフを吹くのか?僕はサフを吹かない時もよくあります。袋を開けたパーツそのままなら、ちゃんと塗装をすればしっかりツヤが出てくれるからです。...

サーフェイサーとは?「液状のパテ」

サーフェイサーと言われてもプラモデルを作らない方にはピンとこないと思うんですが、液状のパテの一種です(自動車の鈑金などにつかう溶剤)。「じゃあパテってなんだよ?」って話になると、もう説明するだけで今回が終わってしまいそうですが、化粧品でたとえるならファンデーションとかドーランにあたるものです。塗装のための下地を作るためのものですね。

まぁそんな事はともかく

サーフェイサー(通称:サフ)

っていうのが、この世に存在しているんだ!くらいの純粋な気持ちで受け止めておいてもらって先に進みたいと思います。

今回はお店にいらっしゃったお客様からの

どのサーフェイサーの色がオールマイティに使えるのか?

という質問に答えつつ、ワンランク上に仕上げるためにはどうすればよいのか?を説明していこうと思います。

 

サーフェイサーの役割

まず、最初に、役割をざっくり書きだすと、

  1. プラモデルの質感&色を均一に整える
  2. 小さな傷を消すor隠す
  3. ホコリや傷を見つけやすくする(グレーのサフのみ)
  4. 塗料の喰いつきを良くする
  5. 光を遮断し透けるのを防ぐ

の5点です。

石井さんが零戦を作った回でも、これについて書かれてます。

 目次1.サーフェイサーで下地づくり2.ゼロ戦のグレーは切ない3.マスキングは命4.次回予告 こんにちは!プラモデル初心者がプロモデラーに教わりながら、はじめてのプラモデル制作に挑戦する企画!挑戦者の石井七歩が、タミヤプラモデルファクトリートレッサ横浜店からお送りいたします! 今回も引き続きプロモデラーの長谷川マスターこと、長谷川伸二さんにご指導いただきます!長谷川伸二マスターは、タミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店内にあるアトリエゾーンにて、さまざまな講座を開催されていま...

そんなサーフェイサーの役割を知ってもらった所で本題の”オールマイティなサーフェイサーは?”という質問なんですが

オールマイティなサーフェイサーとは?

何をもって”オールマイティ”なのか?という所になってしまうのですが、

これに関しては、率直に申し上げると

ありません!!!

ただ、それぞれのプラモデルのベースカラーによって合うサフがあるので、それを今回は説明していきます。

上塗りする塗料に合わせてサフを選ぼう(カーモデル編)

ポルシェ911カレラ

このポルシェ911カレラはパッケージではシルバーで描かれていますが、右上にレッドもあるので、購入した人によって塗る色が変わるわけです。

つまり、サフの色も変わるわけです。使い分け方としては(あくまで基本的に、となりますが)

  • シルバー・ブラック ⇒ グレーのサフ
  • レッド ⇒ ピンクのサフ
  • ホワイトイエロー ⇒ ホワイトのサフ

なので、最終的にボディをシルバーにしたい方はグレーのサフを、真っ赤なボディにしたい場合はピンクをサフで塗装することで、さっき説明した役割#1,2,4,5を果たすことができます。

上塗りする塗料に合わせてサフを選ぼう(スケール編)

M4A1シャーマン 零戦

M4A1シャーマンのような戦車や零戦などの戦闘機は基本的に

グレーのサフ

です。

ただし一部戦車などに使うサフとして

オキサイドレッド

っていう色のサフを使う場合があります。

これはどんな時に使うかというと

第二次世界大戦中のドイツ軍の戦車を作る時

というのも、このオキサイドレッドというのは

第二次大戦中のドイツ軍の戦車のサビ止め塗装の色調を再現した色

なんですね。

だから、第二次世界大戦で使われていたドイツ軍戦車には、この色なんです。

これを使う事で、よりリアルに忠実再現することができるようになるというわけです。

ちなみに他の国、アメリカや日本でも錆び止めを使っていたようですが、微妙に色調が異なるようです。

ドイツ軍は戦争終盤、塗装の間も惜しんで錆止めむき出しで戦場に向かったことが有名なのでドイツ軍の錆止めカラーを製品としたのかなと思います。

とはいえ他国の戦車でもこのサーフェイサーを使っても問題ありません。とてもカッコよく仕上がります。

もう一つのテクニック

タミヤのサーフェイサーには通常のものとファインサーフェイサー(仕上げ用)というのがあります。

フタの上を見るとわかりますよ

簡単に言うと以下の通りです。

 

通常のもの(写真右)

★粒子が大きいので傷を埋める力が強い

★その代償として表面がざらつく

 

仕上げ用(写真左)

★粒子が細かいため、表面がざらつきにくく、塗装したときピカピカになりやすい

★その分、傷を埋める力は弱い

 

つまり

車などのピカピカ感を出したい場合は

ファインサーフェイサー(仕上げ用)

戦車や戦闘機などで鉄っぽい感じを出したい場合は

通常のサーフェイサー

でやると良い感じに仕上がります。

 

最後に

さて、ここまでサーフェイサーについて書いてきましたが、少しはサーフェイサーの事わかっていただけましたでしょうか?

少しでも皆さんのプラモデル作りにお役立てできればと思います。

またサーフェイサーだけでなく、「もっとこんな事が知りたい!!」や「こんな時はどうすればいいの?」のような質問もお問い合わせで受け付けています!

タミヤプラモデルファクトリートレッサ横浜店では、プラモデルを販売するだけでなくアトリエも併設されていて、誰でも使用することが可能です!(使用料金は発生しますが)

またアトリエでは各種講座も開設されているので、気になる講座があれば是非参加してみてください!!今回のブログを読んでオキサイドレッドのサフを使いたくなった貴方には「飛行機モデル製作講座」や「戦車モデル製作講座」をおススメします!!

 

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